まえがき
会社員等が病気やケガで働けなくなったときに、健康保険から傷病手当金を受け取ることができることを知っていますか?
近年増加しているうつ病などの精神疾患でも受け取ることができるため、もしもの時のために知っておくべき制度です。
こういった制度があることを知っておくことで、どういった保険を契約しておくべきかを見直すきっかけになるかもしれませんね。
ケガをして働けなくなって初めてこの制度を知った私の実体験を元に、傷病手当金の概要・申請方法・注意点をまとめます。
新型コロナウイルスにかかってしまった場合にも適用されることになりました。
通常傷病手当金の給付対象外である国民健康保険に加入の方も特例として給付されます。
(※学生や自営業者は対象外なので注意)
傷病手当金とは?
✅会社員等が病気やケガによる療養で働けない場合に健康保険から支給される手当金
✅仕事を休んでから4日目以降から給付
✅1日あたりの支給額は標準報酬日額の2/3
※健康保険の加入から12ヵ月経っていない場合は計算式が異なるので注意
✅最大1年6か月支給
✅退職しても所定の条件を満たすと受け取り可能
病気やケガをなどで働けないときに、健康保険から給与び一部が支給される制度です。
会社が加入している健康保険の被保険者であれば、正社員でもアルバイトでも派遣社員でも貰うことができます!
毎月給与から控除されている健康保険料から支給されているよ。
傷病手当金の支給条件
1.業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
2.仕事に就くことができないこと
3.連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
4.休業した期間について給与の支払いがないこと
3については、仕事を休んだ日から連続して3日間の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対しての支給となります。
上記4つの条件を満たしてないと貰えないので注意が必要です。
傷病手当金の申請方法について
① 必要な提出書類
✅傷病手当支給申請書
② ①に必要な添付書類
✅療養担当者(主治医など)の意見書
(初回申請時のみ)※組合指定の書類を要確認
✅年金証書のコピー
✅本人確認書類
✅負傷原因届(ケガの場合のみ)
傷病手当金の支給を受けるには、①傷病手当金支給申請書を組合に提出する必要があります。会社経由で送ることもありますので会社に聞いてみましょう。
①傷病手当金支給申請書には、②のような添付書類が必要な場合があります。
基本的には、被保険者(ケガ・病気をした本人)・療養担当者(主治医など)・事業主(会社)の3者の記入欄があります。
組合によりますが、1か月ごとに申請が必要な場合もありますので、締切に余裕をもって書類の準備をしておくことが必要です。
病院の先生に記入してもらったり、年金事務所から書類を取り寄せたりと、色々とめんどくさいことが多いから、前もって準備しておくことが大事!
詳しくは加入している組合のホームページを見ると詳しく載っていることが
多いよ。
ケガするまで、会社の組合のホームページの存在すら知らなかった、、恥ずかしい。。笑
申請書のフォーマットもホームページから印刷できるよ!
コロナウイルス感染症に感染による傷病手当金の申請について
新型コロナウイルス感染症に感染し、その療養のために働くことができない方も利用することができます。
支給条件・支給期間・支給額は上で記載した4つの条件と同様です。
支給要件や具体的な手続きについては、加入している健康保険の保険者に確認しましょう。
コロナで働けなくなって生活費に困る方も多いと思います。制度をしっかり活用し、貰える手当金はしっかり申請していきましょう。
新型コロナウイルスに関する手当として、下記手当金も用意されていますので、詳しくは厚生労働省のホームページを確認しましょう。
休業手当
雇用調整助成金
小学校休業等対応助成金(労働者を雇用する事業主の方向け)
小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)
緊急小口資金・総合支給資金(生活費)
無利子・無担保融資(事業資金・フリーランス含む個人事業主向け)
国民健康保険に加入されている方について
これまでは会社員が加入する健康保険(社会保険)に加入されている方向けの話を書いてきました。
健康保険(社会保険)と国民健康保険の違い
✅健康保険(社会保険)とは・・・
会社員が加入する健康保険(社会保険)は、全国健康保険協会や各健康保険組合が運営している。企業ごとに独立して作られていたり、業者ごとに複数の企業が集まって作られていたりと様々。
契約社員やパート社員なども加入対象。対象者は加入を拒むことができない。
✅国民健康保険とは・・・
地方自治体が運営している健康保険で、自営業者や無職の人など、健康保険(社会保険)に加入していない人・できない人が加入する保険のこと。
保険料は、加入者の収入と各自治体の制度によって異なる。同じ収入でも済む場所によって保険料が異なる。
国民健康保険では、傷病手当金の支給実績がありません。
しかし今回特例的に、新型コロナウイルス感染症に関する傷病手当金の支給が一部で認められることになりました。
自治体によっては支給されることもありますので、確認しておきましょう。
新型コロナウイルスの1日でも早い収束を祈っております。
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